住まいの断熱性能はどれくらい必要?
みなさん、こんにちは。
今回は、住まいの断熱性能についてお話しします。
住まいの断熱性能の基準
断熱性能はとても重要です、という事はみなさんご存じですね。
断熱性能を高くすることで、住まいの熱の移動を減少させます。
「次世代省エネルギー」基準の断熱性能の住まいの熱の移動をイラストで表すと、
(資料:ホントは安いエコハウス 松尾和也氏著より)
このようになります。
断熱性能を高くするとこの熱の移動量が少なくなります。
つまり、断熱性能を高くするかしないかで変わるものは、冷暖房に掛かる「光熱費」です。
断熱性能の高い住まいだと、冬家の中が寒くない!夏暑くない!
冷暖房の効いた室温が時間が経ってもあまり変わらず快適が続く!
でも、どれだけの断熱性能で光熱費がいくら助かっているのか、具体的に把握できないですね。
金額が分かれば、
家を安く建ててエアコン代を払おうか、
家の断熱性能にお金を掛けてエアコン代を安くしようか、
判断ができます!
具体的に計算しましょう!
現在の「次世代省エネルギー」基準の断熱性能の住まいでは、
延べ床面積100㎡で暖房負荷80kWh/㎡(6地域暖房設定温度20℃)の住宅の場合、
1棟当たりの暖房負荷は8,000kWh/棟・年で計算します。
エアコン暖房で実効COPが3、電気1kWが27円とすると、年間暖房費は8,000/3×27=7万2000円となります。
それに対して、昨年羽島市で新築させて頂いた100㎡の住まい(HEAT20 G2の断熱性能)の年間暖房費は、3万4946円です。(シミュレーションソフトで算出)
ちなみに、冷房費を計算すると、「次世代省エネルギー」基準では冷房負荷30kWhで計算すると、
同じ条件で年間冷房費は、3,000/3×27=2万7000円になりますが、
羽島市新築の住まいでは、年間冷房費は、1万1233円です。(シミュレーションソフトで算出)
つまり、断熱性能の違いで、冷暖房費が1年間で5万2821円の差が生まれ、
お住まいになる30年間では、158万4630円ものお金が余分に掛かるのです。
「次世代省エネルギー」の住まいでは、少なくともエアコン4台程度は必要ですから最初のエアコン購入時に約70万円くらい掛かります。
羽島市新築の住まいは、エアコン2台で全館冷暖房を行いますので約30万円です。
また、エアコンの平均寿命は約13年なので、30年間には2回は買い替えする必要があります。
その結果、実際に暮らす期間30年間では、
「次世代省エネルギー」の住まいに必要なエアコンの総金額は210万円、
羽島市新築の住まいに必要なエアコンの総金額は90万円です。
つまり、機器代だけで120万円の差になります。
30年間の冷暖房のイニシャルとランニングの合計で、約280万円の差が発生することになります。
羽島市新築の住まいは約30坪の事例ですが、坪数が変わっても必要な断熱性能を確保するために掛かるコストは、
エアコンのトータルコストの差の半分以下で達成できます。
コストメリットだけではありません!
断熱性能を高めることは家計にやさしい、とお伝えしましたが、
お金のメリットだけではありません。
一番お伝えしたい事は、断熱性能を高めることによって、
室内温度の均一性が高まり、とても快適に、そして健康に暮らすことができるのです。
部屋の中も廊下も階段もトイレも、
どこにいても温度差が最小で不快な感じがありません。
つまり、冬はヒートショックで命を落とす危険に遭遇することなく、夏は気が付いたら熱中症に掛かっていたこともなく、
家族そろって健康に暮らせます!!
家族が健康に暮らせることで、家計の医療費がグッと少なくなります。
30年間に掛かる医療費も削減できることを含めると、
実際の金額は280万円以上のコストメリットが得られます。
それも家族そろって快適で健康な日々を送りながら!!
断熱性能は、家族の健康と快適な暮らしのためにとても大切な性能なのです!
最後までお読み頂きありがとうございました。
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